大覚寺大日会

大覚寺大日会

だいかくじだいにちえ

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意味・由来

「大覚寺大日会(だいかくじだいにちえ)」は、陰暦九月二十八日に京都・嵯峨の大覚寺で行われる大日如来の法会を指す晩秋の季語です。「大日会」「嵯峨大日会」とも呼ばれます。大覚寺は平安時代初期に嵯峨天皇の離宮として造営された嵯峨御所を前身とする格式高い門跡寺院で、本尊として五大明王や大日如来が祀られています。秋の深まる嵯峨野の地で、厳かに読経の声が響き渡る歴史ある仏事であり、風情豊かな晩秋の風物詩として古くから俳句に詠まれてきました。

この季語で詠むコツ

大覚寺大日会を詠む際は、寺が位置する「嵯峨野」の豊かな自然や歴史的背景と結びつけるのが基本となります。名勝・大沢池の水面の静けさや、山裾を彩る紅葉、冷ややかな秋風などを背景に置くことで、法会の厳粛さと嵯峨の風雅な趣が引き立ちます。仏事そのものの様子(お香の匂い、読経や鐘の音)を描写するだけでなく、参詣する人々の姿や晩秋の寂寥感を対比させると、奥行きのある句に仕上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・地理・自然:嵯峨野、大沢池、御所、木末(こぬれ)、夕時雨、薄紅葉、秋深し ・寺院・仏事関連:法の声(読経)、鐘の音、閼伽(あか)、香煙、袈裟 ・感覚・心情:静寂、厳か、夕暮れ、冷やか、古りぬ

大覚寺大日会」の俳句例 (3件)

大日や嵯峨の奥なる法の声
智月尼【現代語訳】大日会の日、嵯峨の奥深くから尊い読経の声が響いてくることだ。【鑑賞】大覚寺の大日会が営まれる嵯峨野の静寂と、そこに厳かに響き渡る読経の声を捉えた一句。晩秋の澄んだ空気に満ちる法会の尊さが簡潔に美しく詠まれています。
大日や嵯峨の木末の夕時雨
三浦樗良【現代語訳】大日会が行われる今日、嵯峨の木々の梢に夕時雨が静かに降りかかっている。【鑑賞】晩秋の嵯峨野の風情と、大日会の厳粛な雰囲気が夕時雨の寂寥感とともに描かれています。梢を濡らす雨が季節の深まりと寺の静けさを際立たせています。
大日や嵯峨のわかれの鐘のこゑ
正岡子規【現代語訳】大日会が営まれる嵯峨野の地で、名残を惜しむかのように鐘の音が響きわたっている。【鑑賞】大覚寺の大日会を告げる鐘の音に、嵯峨野の持つ歴史的な別れの情趣を重ね合わせています。晩秋の哀愁と仏事の厳粛さが余韻深く響く名句です。

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