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「仏歓喜日(ぶつかんぎび)」とは、陰暦7月15日(現在では8月15日などのお盆の時期)を指す秋の季語です。「歓喜日(かんぎび)」とも呼ばれます。仏教では、僧侶たちが雨季の間に一堂に集まり、外に出ず修行に励む「安居(あんご)」という習慣があります。その修行が明ける最終日が7月15日であり、修行を無事に成し遂げ、自らの過ちを告白して清らかになった弟子たちの姿を見て、諸仏が大いに喜んだという伝承に由来します。また、この日に供養を行うことで先祖の苦患を救うことができると説かれた『盂蘭盆経』の物語(目連救母)とも結びついており、お盆の行事と深く関わる仏教的で神聖な節目です。
お盆(盂蘭盆会)と同じ時期の季語ですが、「盆」が民俗行事や先祖供養の家庭的な情景に向きやすいのに対し、「仏歓喜日」は修業の成就や仏の慈愛、寺院の厳かな空気感、そして魂が救われる歓びという宗教的・精神的な深みを持っています。ただ嬉しいという感情を直接言葉にするのではなく、修行明けの晴れ晴れとした空気、静まり返る寺院の境内の佇まい、響き渡る読経の声や鐘の音などを通して、仏と人が響き合う清浄な歓喜を描くのがポイントです。
仏事や寺院にまつわる言葉と大変親和性があります。例えば「経(きょう)」「鐘」「線香」「青筵(あおむしろ)」「庫裏(くり)」「僧」「白蓮」などの寺院の風物や仏具は、場の荘厳さを際立たせます。また、初秋の澄んだ空気感や季節の移ろいを表現するために「朝風」「初秋の光」「雲の峰」「青空」などの自然描写を取り合わせることで、修行を終えた僧たちの清々しい心境と仏の喜びに満ちた情景を鮮やかに詠み上げることができます。
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