万聖節

万聖節

ばんせいせつ

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意味・由来

万聖節(ばんせいせつ)は、カトリック教会で11月1日に祝われる「諸聖人の日(万聖の日)」を指す晩秋の季語です。信仰のために殉教した聖人をはじめ、天国にいるすべての聖人を記念して讃える厳粛な宗教的祝日です。前夜祭にあたる10月31日の夜が「ハロウィン(All Hallows' Eve)」として知られていますが、万聖節当日は騒がしさとは対照的に、教会でミサが捧げられ、静かな祈りに包まれる荘厳な日となります。暦の上では秋の深まりから初冬へと移り変わる時期に重なります。

この季語で詠むコツ

万聖節は、宗教的な厳かさとともに、深まりゆく秋の冷気や寂寥感を取り入れると情緒が際立ちます。前日の華やかなハロウィンとの対比を意識したり、教会の佇まい、差し込む光、パイプオルガンの響き、祈る人々の気配などを丁寧に描写するのがポイントです。また、宗教的な場景に限定せずとも、日差しが弱まり木々が葉を落とす晩秋の自然描写と重ね合わせることで、心静かな情念を詠み込むことができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・教会、礼拝堂、祭壇、ステンドグラス、燭火(ろうそくの火) ・パイプオルガン、讃美歌、鐘、祈り、ミサ ・黄落(こうらく)、落葉、梢(こずえ)、秋夕焼、暮早し

万聖節」の俳句例 (3件)

万聖節黄落の樹に日の移る
水原秋櫻子【現代語訳】万聖節の今日、黄色く色づき葉を散らす木々に、傾いた秋の日差しが静かに移ろっていく。【鑑賞】厳かな万聖節の日に、黄色く染まった木々に当たる柔らかな光と影の移ろいを絵画的に捉えています。秋の日の暮れやすさと聖なる日の静寂が美しく調和した名句です。
万聖節暮れて海より風の来る
角川春樹【現代語訳】万聖節の夕暮れが訪れ、海の方から冷ややかな風が吹き寄せてくる。【鑑賞】すべての聖人を記念する祝日が暮れゆくとき、広大な海から吹き抜けてくる晩秋の風を描いています。どこか霊性を感じさせる冷風と夕闇の広がりが、厳粛な余韻を残します。
万聖節梢をわたる風のあり
有馬朗人【現代語訳】万聖節の静けさの中、葉を落とし始めた木々の梢を静かに吹き渡る風がある。【鑑賞】仰ぎ見た梢に風が渡る微かな気配から、万聖節特有の澄み切った大気と崇高な静寂を感じ取っています。過度な修辞を用いず、自然の静けさを通して聖なる日の敬虔さを表しています。

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