青虫

青虫

あおむし

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意味・由来

「青虫(あおむし)」は、モンシロチョウなど蝶や蛾の幼虫のうち、緑色をしたものの総称です。春から夏にも見られますが、俳句では秋野菜であるキャベツや大根、白菜などの葉に多く見られることから、主に「秋」の季語として分類されています。柔らかく瑞々しい緑色の体で黙々と葉を食む姿や、ゆっくりと身をくねらせて這う様子は、どこか愛嬌と生命力を感じさせます。

この季語で詠むコツ

青虫を詠む際は、その「色」「動き」「静けさ」に着目すると情景が鮮やかに浮かび上がります。畑や庭の片隅で懸命に葉をかじる微細な音や、指で触れたときの柔らかさ、あるいは葉の緑と同化している姿を発見した瞬間の驚きなど、虫の小さな営みを具体的に描写するのがポイントです。また、食害される野菜との対比や、蛹(さなぎ)になる前の儚さを滲ませるのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 植物・野菜:キャベツ、大根の葉、白菜、葉裏、青菜
  • 動作・状態:這ふ、ひるがへる、食む、潜む、丸まる、糞(ふん)
  • 色・光景:露、日射し、緑、指先、畑

青虫」の俳句例 (3件)

青虫の身をひるがへしひるがへし
高野素十【現代語訳】青虫が何度も何度も体をくねらせ、身をひるがえしている。 【鑑賞】写生派の代表格である素十が、青虫の生々しい身の動きを純粋かつ徹底的に見つめて詠んだ句です。「ひるがへし」の畳み掛けが、小さな虫の柔軟で力強い生命感を鮮烈に描き出しています。
青虫の這ひゆく先も知られけり
阿波野青畝【現代語訳】青虫がどこへ向かって這っていくのか、その行く先が分かったことだ。 【鑑賞】ゆったりと進む青虫の動きをじっと観察していた作者の温かな視線が感じられます。葉の端や次の葉へと向かう目的地の見当がついた瞬間の、のどかな発見の喜びが平明な言葉で表現されています。
青虫の糞のこぼるる葉裏かな
正岡子規【現代語訳】葉の裏から、青虫の小さな糞がぽろぽろとこぼれ落ちてくることだ。 【鑑賞】青虫そのものだけでなく、葉の裏からこぼれ落ちる糞に焦点を当てることで、葉陰に潜む青虫の旺盛な食欲と静かな存在感をリアルに捉えた子規らしい写生句です。

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