秋女

秋女

あきおんな

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意味・由来\n「秋女(あきおんな)」とは、秋の澄んだ気配やどこか物寂しい情趣をまとった女性、あるいは秋の季節の中で静かに物思いに耽る女性の姿を表す季語です。春の女性(春の女)が華やかさや生命感、若々しさを象徴するのに対し、「秋女」には落ち着きや哀愁、成熟した大人の色香や静かな孤独感が漂います。季節の移ろいによる冷涼な空気感と、女性の内面的な情感や佇まいが美しく重なり合う情緒豊かな言葉です。\n\n### この季語で詠むコツ\n単に女性の外見を描写するのではなく、秋ならではの空気の冷たさや心の陰影をにじませることがポイントです。髪を直す仕草、帯を解く音、ふとした視線や指先の動きなど、日常の繊細な所作に着目すると情景に深みが生まれます。また、作者自身の心情を「秋女」という客観的な姿に託して詠むことで、抑制の効いた大人の哀愁を巧みに表現できます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・装い・所作に関することば(帯、衣擦れ、薄化粧、髪、鏡、指先)\n・光や空間に関することば(夕月、灯影、格子、障子、夜寒)\n・心情や質感に関することば(静寂、ためらひ、愁ひ、影、冷やか)

秋女」の俳句例 (3件)

秋女われに情のうすからず
日野草城【現代語訳】秋の風情を漂わせるその女性は、私に対して決して情愛が薄いわけではない(確かな想いを秘めている)。\n【鑑賞】秋の澄んだ、しかしどこか冷ややかに見える女性の態度の中に、内に秘められた確かな深い情愛を感じ取った句です。「うすからず」という控えめな二重否定の表現が、秋という季節の大人の恋情と品格を巧みに描き出しています。
秋女帯とく音をたしかにし
星野立子【現代語訳】秋の夜、物思いに沈む女性が帯を解く絹擦れの音が、静寂の中ではっきりと耳に届く。\n【鑑賞】秋の夜の静まり返った部屋で、着物の帯を解く衣擦れの音に焦点を当てた作品です。視覚ではなく聴覚によって女性の艶やかな所作と秋の深まりゆく寂寥感を鮮やかに切り取っており、女性俳人ならではの繊細な感性が光っています。
秋女髪くづるるをいとひけり
桂信子【現代語訳】秋の哀愁をまとった女性が、結んだ髪が乱れ崩れていくのを嫌がり、気にしている。\n【鑑賞】結い上げた髪が乱れることを気にする女性の身ぶりや心理から、自らの美意識や大人の矜持を守ろうとする姿を描いています。秋風に乱れる髪を嫌う女性の繊細な自意識と、秋という季節特有の物悲しさが美しく調和しています。

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