秋の星

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意味・由来\n「秋の星」は、澄み切った秋の夜空に美しく輝く星々のことです。秋は大気中の水蒸気や塵が減り、空がひときわ澄み渡る「秋澄む」季節です。そのため、星の光も夏のような潤みや冬のような鋭い凍てつきとは異なり、静けさと透明感をたたえて青白く清らかに瞬きます。天の川や秋の四辺形、カシオペヤ座など、秋ならではの静謐な夜空の風情を象徴する季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n秋の星は、単に星空を眺めるだけでなく、静寂感や孤独感、澄んだ空気の肌触りとともに描くのがコツです。「秋の夜」の長い時間感覚や、虫の声、冷気などの聴覚・触覚を意識して組み合わせると、星の輝きが一層際立ちます。見上げる自分自身の心情や、日常のふとした瞬間の物思いを託すのにも適しています。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 静寂・夜の深まりを表す言葉:夜更け、しじま、ひとつづつ、更くる、窓\n- 空気感や光を表す言葉:碧(あお)、澄む、冷やか、またたき、冴ゆ\n- 情感・暮らしの言葉:旅、ひとり、寝息、読書、屋根、海

秋の星」の俳句例 (3件)

一とせをひとり棲みけり秋の星
久保田万太郎【現代語訳】この一年をずっと一人きりで暮らしてきたことだなあ。見上げる夜空には秋の星が静かに瞬いている。【鑑賞】独居の寂寥感と、秋の星の澄んだ冷涼な光が見事に調和した一句です。淡々とした語り口の中に、一年の孤独の深さと澄み切った心境が滲み出ています。
秋の星ひとつづつ夜を深からしむ
細見綾子【現代語訳】秋の星がひとつ、またひとつと瞬きを増すにつれて、夜の静けさが一段と深まっていく。【鑑賞】星が一つ現れるごとに夜が深まっていくという、時間の経過と空間の広がりを繊細に捉えています。秋特有のしっとりとした静寂と星の美しさが際立ちます。
角力取の背骨美し秋の星
加藤楸邨【現代語訳】力士の鍛え上げられた背骨の線が美しい。見上げる夜空には清らかな秋の星が輝いている。【鑑賞】力士の引き締まった肉体の力強さと、澄み切った秋の星空の静けさを鮮やかに対比させています。人間存在の美しさと大自然の星空が共鳴する名句です。

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