秋胡瓜

秋胡瓜

あききゅうり

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意味・由来

「秋胡瓜(あききゅうり)」は、秋に収穫される胡瓜のことです。胡瓜は夏の代表的な野菜ですが、晩夏から秋にかけて遅く植え付けられたものや、夏の収穫期を過ぎても名残惜しそうに実をつけているものを指します。夏の瑞々しく力強い胡瓜に比べると、秋の胡瓜はやや小ぶりで皮が薄く、どこか引き締まった味わいや、枯れゆく秋の気配(哀愁)を帯びているのが特徴です。

この季語で詠むコツ

夏の胡瓜のような「みずみずしさ」「爽快感」ではなく、秋ならではの「静けさ」「寂寥感」「枯淡の味わい」に焦点を当てるのがポイントです。少し曲がった不揃いな形、黄色く色づき始めた実、枯れかけた蔓(つる)の様子、あるいは秋風の中で口にしたときのパリッとした音や淡泊な味など、五感(視覚・触覚・味覚・聴覚)を働かせて風情を捉えましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視覚:曲りて、黄ばむ、枯蔓(かれづる)、夕日、露、畑の隅 ・味覚/触覚:浅漬け、味噌、冷ややか、噛む音、かすかな甘み ・情景/心情:夕餉(ゆうげ)、静けさ、名残、老い、ひとり

秋胡瓜」の俳句例 (3件)

秋胡瓜噛めば音ある静かさよ
村上鬼城【現代語訳】秋の胡瓜を噛むと、静寂の中に確かな音が響き渡り、かえってあたりの静けさが際立つことだ。 【鑑賞】耳に障害を抱えながらも研ぎ澄まされた感覚を持っていた鬼城ならではの名句です。秋胡瓜の歯ごたえが生み出す澄んだ音と、深まりゆく秋の静寂との対比が見事に表現されています。
秋胡瓜のたうちまはり実を結ぶ
高浜虚子【現代語訳】秋の胡瓜の蔓が、まるで身をよじってのたうち回るかのように伸び、その先でしっかりと実をつけている。 【鑑賞】勢いを失いかけた秋の畑で、それでも執念深く蔓を伸ばして結実する秋胡瓜の生命力を力強い筆致で捉えています。「のたうちまはり」という動的な描写が秋の胡瓜の野趣を際立たせています。
秋胡瓜黄になりて垂るる垣根かな
正岡子規【現代語訳】秋の胡瓜が熟して黄色くなり、垣根からぽつりと垂れ下がっていることだなあ。 【鑑賞】収穫の時期を過ぎて黄色く熟した胡瓜が垣根に垂れている光景を、ありのままに写生した一句です。夏の盛りを過ぎた庭の哀愁と、秋の深まりを感じさせる素朴で味わい深い情景です。

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