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「山田の僧都(やまだのそうず)」とは、山あいの田んぼに立てられた「案山子(かかし)」の雅やかな別称です。また、水力で竹筒が石を叩いて音を響かせる「添水(そうず)」を指すこともあります。作物を鳥獣から守るために雨風の中で静かに立ち続ける姿が、まるで威厳ある高僧(僧都)の修行姿に見立てられたことから、この風流な名で呼ばれるようになりました。古典和歌の時代から愛されてきた言葉であり、通常の「案山子」と呼ぶよりも、どこか奥ゆかしく、静寂や哀愁を感じさせる奥深い季語です。
「案山子」という言葉には素朴さやユーモアが漂いやすいのに対し、「山田の僧都」を用いると格調高く静謐な情景を描き出すことができます。山深い棚田に落ちる夕暮れの光や、吹き抜ける冷ややかな秋風、黄金色に実る稲穂の波など、山里の自然美と取り合わせるのがおすすめです。また、添水のカタンという澄んだ響きや、山間に広がる静けさといった聴覚的な情景に意識を向けると、一層詩情豊かな一句に仕上がります。
・秋風(あきかぜ)、夕霧(ゆうぎり)、稲穂(いなほ)などの秋の自然を表す言葉 ・棚田、畦道、山影、暮色などの山里の風景を伝える言葉 ・笠、衣、佇む、静けさ、竹の音などの風情を深める言葉