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「取鉢(とりはち)」は、一般に「鳥鉢(とりばち)」とも表記され、秋の山野で小鳥を捕獲するために仕掛ける水鉢(水盤)のことです。秋になると山野の木の実が熟し、渡り鳥などがやってきます。鳥たちが水を飲みに集まる習性を利用し、茂みや木陰の静かな場所に澄んだ水を張った鉢を据え、周囲に鳥黐(とりもち)を塗った小枝を巡らせて生け捕りにしました。古くからの狩猟の知恵に由来する生活の季語であり、獲物を待つ山中の静けさや、秋の冷ややかに澄んだ空気感を象徴します。
鳥鉢は小鳥を待つ「静」の仕掛けであるため、周囲の情景の静寂や光の美しさを際立たせるのが基本のコツです。実際に鳥が捕らえられる場面よりも、小鳥が警戒しながら近づいてくる緊迫感や、鳥を待ちわびる水鉢そのものの澄み切った様子、水面に映る木漏れ日や紅葉などを捉えると、風雅で叙情的な句に仕上がります。仕掛けを凝らす人間の気配をかすかに匂わせるのも効果的です。
・自然・色彩:「水澄む」「紅葉」「木漏れ日」「深山」「露」「落葉」 ・時間・空気感:「静けさ」「山風」「朝日子」「夕暮れ」「冷ややか」 ・動作・様子:「待つ」「寄る」「映る」「波紋」「羽音」
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面会も無き
秋の雲
斜陽射す
棚田の稲穂
黄金波
秋雨の
蕭蕭として
地を慕ふ
秋の雲
眺めゆらゆら
花芒
手に和菓子
口ほどけゆく
秋を編み
園児描く
紙いっぱいの
秋の雲