簾はづす

簾はづす

すだれはずす

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意味・由来

「簾はづす(すだれはずす)」は、秋の深まりとともに用いられる生活の季語です。夏の厳しい日差しを遮り、風を通すために軒先や窓に掛けていた簾(すだれ)を、朝夕の涼しさや秋の気配が本格化する頃に取り外して片付けることを指します。「簾納む(すだれおさむ)」「簾巻く」「簾洗ふ」なども同義・関連の季語です。簾を取り去ることで、急に室内に明るい秋の光が差し込み、夏の終わりと秋の到来を実感させる情緒豊かな季語です。

この季語で詠むコツ

簾を外した前後の「空間の変化」「光の変化」「音や視界の広がり」に着目するのがポイントです。簾がなくなったことで庭の木々や遠くの山がはっきりと見えたり、障子に射す日の光がまぶしく感じられたり、部屋が急に広々と感じられたりする感覚を丁寧に捉えると、生活の実感と季節の移ろいが際立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 光や視覚:明るさ、日の光、白障子、秋の日、青空、庭、遠山
  • 聴覚や風:秋風、小鳥、虫の声、静けさ
  • 動作や感情:埃を払ふ、紐を解く、寂けさ、名残惜しさ

簾はづす」の俳句例 (3件)

簾外して庭の山見る月夜哉
村上鬼城【現代語訳】簾を取り外したことで、月夜の明るい光の中、庭の向こうに連なる山々がはっきりと見えることだなあ。 【鑑賞】簾を取り外したことで遮るものがなくなり、月光に照らされた夜の山並みが一望できるようになりました。秋澄む月夜の清澄な空気感と、季節の変わり目の開放感が巧みに表現されています。
簾はづして秋の日の入る障子かな
内藤鳴雪【現代語訳】簾を取り外したところ、障子いっぱいに秋の穏やかな日差しが差し込んでいることよ。 【鑑賞】夏の日差しを遮っていた簾がなくなると、秋の柔らかく澄んだ光が障子に直接当たります。白く明るい障子の様子から、暮らしの中にある季節の移行と温かみが静かに伝わってくる名句です。
簾はづす障子の白さ立ちにけり
久保田万太郎【現代語訳】簾を取り外すと、奥にあった障子の白さが際立って目に飛び込んできたことだ。 【鑑賞】簾の薄暗い影から解放された障子の潔い白さを「立ちにけり」と捉えています。視覚的なコントラストを通じて、夏の終わりと、これから迎える冷涼な季節の気配を見事に描き出しています。

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