三七草

三七草

さんしちそう

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意味・由来

三七草(さんしちそう)は、秋に黄色いアザミに似た頭状花を下向きまたは横向きに咲かせるキク科の多年草です。古くから止血や消炎などの薬効を持つ薬草として知られ、中国では「田七(でんしち)」や「三七人参(さんしちにんじん)」とも呼ばれ重宝されてきました。種をまいてから収穫までに3〜7年かかることや、葉が3枚と7枚に分かれてつくことなどが名前の由来とされています。野山や薬草園などにひっそりと佇み、素朴ながらも芯の強さを感じさせる秋の季語です。

この季語で詠むコツ

三七草は派手な花ではなく、黄色の花と切れ込みのある葉が野趣を感じさせます。そのため、華やかな場面よりも、静かな山里、古びた庭、薬草園の落ち着いた空気感とよく調和します。「薬草」としての歴史や効能に思いを馳せたり、秋のやわらかな日差しや露に濡れる姿など、自然の移ろいとともに繊細な観察眼で切り取ると味わい深い句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・場所:山里、薬園(薬草園)、古庭、生垣、畦道 ・情景・時間:秋日、夕日、薄日、朝露、静けさ ・五感:黄(色)、ほろ苦し、ひそやか、露けし

三七草」の俳句例 (3件)

三七草黄を極めたる日ざしかな
阿部みどり女【現代語訳】三七草の花が鮮やかな黄色を極めているところに、秋のあたたかな日差しがたっぷりと注いでいることよ。 【鑑賞】三七草の素朴な黄色い花と、秋特有の澄んだ光の調和を鮮やかに切り取っています。「黄を極めたる」という表現によって、花の生命力と秋の日差しの豊かさが際立ちます。
三七草咲いて薬野となりにけり
阿波野青畝【現代語訳】三七草の黄色い花が咲き出して、あたり一面がいかにも薬草の生える野原らしい風情となったことだ。 【鑑賞】三七草が持つ薬草としての特徴を素直に捉えた一句です。「薬野」という古風な言葉を用いることで、野山に秋の深まりと静けさが広がっていく様子を見事に描き出しています。
三七草まばらに咲ける古園かな
富安風生【現代語訳】三七草がまばらに咲いている、歴史を感じさせる古い庭園であることよ。 【鑑賞】手入れの行き届きすぎていない古庭に、ひっそりと点在して咲く三七草の風情を捉えています。秋の寂寥感とともに、静かで落ち着いた時間の流れを感じさせる名句です。

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