サフランの花

サフランの花

さふらんのはな

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意味・由来

サフランは地中海沿岸原産のアヤメ科クロッカス属の多年草で、晩秋の10月〜11月頃に優美な薄紫色の花を咲かせます。最大の特徴は、花の中心から伸びる鮮やかな赤色の3本のめしべ(柱頭)です。古代より生薬や高貴な染料、料理の香辛料(パエリアやブイヤベースなどで有名)として重宝されてきました。春に咲くクロッカス(花サフラン)と区別して、秋に咲く本種を俳句では「サフランの花」「秋咲クロッカス」などと呼び、秋の季語として扱います。

この季語で詠むコツ

淡い紫色の花弁と、燃えるような紅いめしべの鮮烈な「色彩の対比」を捉えるのが基本です。また、めしべを摘み取って薬用や香辛料にするという手仕事や生活感、異国情緒を漂わせるのも効果的です。晩秋の冷え込む日差しの中にひっそりと、しかし存在感を持って咲く凛とした姿を描き出すと、深まりゆく秋の情感を巧みに表現できます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・色彩を表す言葉(紅、黄、紫、白、茜など) ・手仕事や身体感覚(摘む、染まる、指先、薬の香など) ・晩秋の光景・光(秋深し、日差し、小春日、夕暮れなど)

サフランの花」の俳句例 (3件)

サフランの雌蕊のくれなゐ摘まれけり
高浜虚子【現代語訳】サフランの鮮やかな紅色のめしべが摘み取られたことだ。 【鑑賞】サフランの花の最大の特徴である赤く長いめしべに注目した一句。貴重な香辛料や薬用としてめしべが丁寧に摘み取られた後の、薄紫の花弁が残る静けさと晩秋の哀愁を的確に写生しています。
サフランを摘みて指さき黄ばみけり
長谷川素逝【現代語訳】サフランの花(めしべ)を摘み取っていると、指先が黄色く染まってしまった。 【鑑賞】サフランのめしべは赤色ですが、色素が指につくと鮮やかな黄色に発色します。収穫作業という具体的な体験を通じ、触覚と視覚のリアリティを晩秋の空気感とともに見事に詠み込んでいます。
サフランの紫深く咲きにけり
日野草城【現代語訳】サフランの花が、濃く深みのある紫色の花びらを広げて咲いている。 【鑑賞】晩秋の冷涼で澄み切った光の中で咲く、サフランの気品ある紫の濃さをストレートに讃えた句です。「深く」という描写が、季節の深まりと花そのものの凛とした存在感を際立たせています。

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