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草餅(くさもち)は、春の野に芽吹いた蓬(よもぎ)の若芽を茹でて搗き込んだお餅のことです。「蓬餅(よもぎもち)」とも呼ばれます。古くは上巳の節句(現在の雛祭り)に母子草(ははこぐさ)を混ぜて作られていましたが、のちに強い香りで邪気を払うとされる蓬が使われるようになりました。野山に満ちる春の生命力をそのままいただく、素朴で親しみ深い和菓子として古くから愛されています。
草餅を詠む際は、深い緑の「色」、立ち上る独特の清々しい「香り」、口に含んだときの「ほろ苦さ」や餅の「柔らかさ」など、五感をしっかり働かせることがポイントです。また、野草を摘んで手作りする温もりや、旅先の峠の茶屋でひと息つく情景、竹の皮に包まれたお土産を開く瞬間など、草餅を手にする場面や動作を丁寧に描くと、春の長閑な空気感が鮮やかに立ち上がります。
・手触りや味覚を表す言葉:ほの温し、やはらか、ほろ苦し、香る、笹の葉 ・動作を表す言葉:摘む、搗く、包む、ちぎる、頬張る ・春の情景や言葉:茶屋、野道、春風、春の日、うららか