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曙草(あけぼのぐさ)は、春の田野を赤紫色に美しく染め上げる「蓮華草(れんげそう/紫雲英)」の雅やかな異称です。春の早朝、東の空が紫がかって明けてゆく「曙(あけぼの)」の美しさを、一面に咲き広がる花群の姿に重ね合わせて名付けられました。古くから田畑の緑肥としても親しまれてきた花ですが、「曙草」と呼ぶことで、野の花の素朴さのなかに王朝風の優美さや、光の移ろいを感じさせる詩情が宿ります。
親しみやすい日常の呼び名である「れんげ」と比べ、「曙草」という言葉は格調高く、静寂や光を意識させる力を持っています。そのため、春の朝の澄んだ空気感や、朝露に濡れる野の風情、遠く霞む山々などと響き合わせると効果的です。また、子どもの遊びの情景よりも、静かに春の訪れを愛でるような落ち着いた調べによく合います。光や風、静かな時間の流れに着目して詠むのがコツです。
【春の言葉】朝霞(あさかすみ)、春暁(しゅんぎょう)、畦道(あぜみち)、春の野(はるのの) 【無季の言葉】朝明(あさけ)、朝露(あさつゆ)、微風(そよかぜ)、光の粒、目覚め