呉服祭
autumn 行事

呉服祭

くれはまつり

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意味・由来

「呉服祭(くれはまつり)」は、大阪府池田市にある呉服神社(くれはじんじゃ)で毎年秋(10月下旬)に行われる例祭のことです。古代、百済から渡来して日本に機織りや染色の技術を伝えたとされる「呉服媛(くれはのひめ)」を祀る神社であり、日本の服飾文化・繊維産業の祖神として信仰を集めています。祭りの日には織物業に携わる人々をはじめ多くの参拝客で賑わい、秋の深まりとともに情緒ある伝統行事として親しまれています。

この季語で詠むコツ

織物や機織りの神様を祀る祭りであるため、「絹」「糸」「布」「機(はた)の音」など、織物や手仕事にまつわる情景や美意識を取り入れると季語の背景が生きてきます。また、秋深まる境内の空気感や、晴れ着をまとった参拝者の様子、地域に息づく歴史と賑わいのコントラストを描き出すと、格調高く風情のある一句に仕上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 織物・服飾関連の語:機屋(はたや)、糸車、綾絹、反物、小袖
  • 神社の情景:神楽、参道、拝殿、鈴の音、玉垣
  • 秋の気配を表す語:秋晴、秋日、小雨、夕づく、木々の色

呉服祭」の俳句例 (3件)

呉服祭絹の響のありぬべし
後藤夜半【現代語訳】呉服神社の秋祭りの賑わいの中には、どこか艶やかで清らかな絹擦れの音が響いているかのようだ。 【鑑賞】織物の祖神を祀る「呉服祭」の特質を、「絹の響」という聴覚的・触覚的なイメージで見事に捉えた名句です。目に見える神社の賑わいだけでなく、耳を澄ませば美しい絹布の擦れ合う衣擦れの音が風に乗って聞こえてくるような、優美で気品に満ちた情景を詠み上げています。
呉服祭織殿暗き日向かな
阿波野青畝【現代語訳】呉服祭の日の境内、外は明るい日差しが注いでいるが、機を織る織殿の中は薄暗く静まり返っている。 【鑑賞】祭りの晴れやかな秋の日差しと、神聖な機織り場である「織殿」の静かな陰影の対比が鮮やかです。外の陽気な賑わいと奥に秘められた神聖な静寂を描き出すことで、呉服祭の歴史的・信仰的な重みが際立つ一句となっています。
呉服祭小雨に濡るる機屋かな
長谷川素逝【現代語訳】呉服祭の日に降る秋の小雨に、静かに濡れている機織り屋の佇まいであるよ。 【鑑賞】秋の祭礼の日に降るしっとりとした小雨と、歴史ある機屋の風景を取り合わせた情緒豊かな句です。華やかな祭りそのものを直接描くのではなく、雨に濡れる町並みや機屋を描くことで、織物の町に伝わる歴史と秋の哀愁を静かににじませています。

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