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「今年渋(ことししぶ)」とは、その年の秋に収穫された青い渋柿を砕いて搾り、作られたばかりの新しい柿渋(かきしぶ)のことです。「新渋(しんしぶ)」とも呼ばれます。柿渋は古くから木材の防腐・防虫・防水塗料や和傘・渋紙の原料、あるいは民間薬として生活に欠かせない実用液でした。晩秋の農家や作業場で、青柿を石臼などで搗いて搾り出す工程は、独特の強い発酵臭と渋みを含んだ香気が辺りに立ち込める、生活感あふれる秋の風物詩です。
「今年渋」を詠む際は、視覚だけでなく嗅覚や聴覚といった五感をフルに働かせることがポイントです。渋を搾るために臼で柿を搗く「ドスン」という音、搾り出された液体の赤褐色や澄んだ色合い、そして鼻をつく独特のツンとした匂いなどを具体的に捉えると、現場の生々しい活気や秋の深まりが表現できます。また、「今年」という言葉が持つ「今年の秋の収穫の成果」という鮮度や季節の推移を意識すると効果的です。
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