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「炬燵欲し(こたつほし)」は、晩秋の寒さを感じ始める時期に用いられる季語です。まだ本格的な冬には至らず、暖房器具を本格的に設置するには少し早いと感じる時期に、朝晩の急な冷え込みに遭って「早くあの温かい炬燵に入りたい」と切望する、人間らしい切実さとどこかユーモラスな愛嬌を含んだ言葉です。単なる寒さの物理的な表現にとどまらず、温もりを恋しがる人間の暮らしの哀歓が表現されています。
実際に炬燵に入って温まっている状態ではなく、「まだ炬燵がない」という状況下での寒さや、炬燵を心待ちにする心理を詠むのがポイントです。手足の冷え、部屋の寒々しさ、あるいは家族との「そろそろ出そうか」という相談など、日常の具体的な一コマを切り取ることで、読者に強い共感を呼ぶ句になります。
・身体の部位や感覚(足の先、指先、肩、ちぢこまる、冷える、物思う) ・家の中の動作・様子(本を読む、畳に寝る、板の間、夕餉の支度) ・晩秋の自然や気配(冷雨、秋風、夕暮れ、夜の底)
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