霧襖
autumn 天文

霧襖

きりぶすま

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「霧襖(きりぶすま)」とは、深く立ち込めた濃い霧が、まるで四方に襖(ふすま)を立て巡らせたかのように視界を完全に遮っている情景を指す秋の季語です。「霧」という自然現象に、日本建築の建具である「襖」を見立てた、視覚的かつ風情豊かな造語・見立ての季語です。目の前が白い壁のように閉ざされ、外界と遮断されたような静寂や幽玄さ、あるいは神秘的な孤立感を表現するのに適しています。

この季語で詠むコツ

霧襖は「閉ざされている状態」そのものを描くだけでなく、風が吹いたり光が射したりして霧が晴れていく「開く」瞬間を描くのにもよく使われます。襖が開くように目の前の霧がさっと切れて、隠れていた山容や水辺、木々の紅葉などが突如として現れる劇的な場面を捉えると、動きとコントラストの効いた一句になります。また、音が吸い込まれるような濃霧の静けさや、冷たい空気の肌触りなど、視覚以外の感覚を重ねるのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・動詞:「ひらく」「とざす」「払ふ」「晴るる」「現る」など ・場所・自然:「嶺(みね)」「湖」「渓谷」「峠」「樹林」「岩壁」など ・感覚・心情:「しじま」「冷気」「白さ」「幽けし」「隠る」など

霧襖」の俳句例 (3件)

霧襖ひらけば山のかさなりて
長谷川素逝【現代語訳】立ち込めていた濃い霧が襖を開けるようにさっと晴れると、その奥から幾重にも連なる山々が姿を現した。【鑑賞】白一色に閉ざされていた視界が一転し、奥深い山並みが次々と現れ出た瞬間の感動を鮮やかに捉えています。「ひらけば」という動詞によって、霧が引く劇的な展開と壮大な空間の広がりが見事に表現されています。
霧襖ひらけば湖のありにけり
角川源義【現代語訳】濃い霧の襖がすっと開いたかと思うと、目の前に静かな湖が広がっていたのだった。【鑑賞】霧に包まれて歩く中で、不意に霧が切れて目前に美しい水面が姿を現したときの驚きと感嘆を詠んでいます。霧の「白」と湖の「水の色」の対比、そして隠されていた広大な風景との出逢いが鮮明に伝わってきます。
霧襖とざして一山暮れにけり
富安風生【現代語訳】濃い霧が襖のように山全体を完全に覆い閉ざして、そのまま山は夕暮れを迎えてしまった。【鑑賞】こちらは「ひらけば」とは逆に、霧が閉ざされたまま一日が終わる情景を詠んだ句です。深い霧によって外の世界から完全に遮断され、静けさと冷気の中でひっそりと暮れてゆく山の厳かな気配が描かれています。

みんなの「霧襖」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「霧襖」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語