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「花扇の使(けせんのつかい / はなおうぎのつかい)」とは、旧暦八月朔日(八朔・はっさく)の祝儀に際し、美しく飾られた「花扇」を携えて挨拶に巡る使者のことです。近世の京都(島原など)の花街では、八朔の日に白無垢や華やかな衣装を着た太夫や芸妓が、秋の七草や造花で彩られた大きな花扇を贔屓客や茶屋へ届ける風習がありました。宮中や公家の雅な贈答行事に由来し、秋の訪れと華やぎ、そして独特の格式と艶やかさをあわせ持つ初秋の季語です。
花街の伝統行事としての華やかさと、初秋の少し涼やかになり始めた気配とのコントラストを意識するのがポイントです。きらびやかな衣装や花扇そのものの美しさに目を奪われがちですが、使者が通り過ぎた後の路地に漂う残り香や、ふと吹き抜ける初秋の風、夕暮れの光などを取り合わせると、情緒豊かな奥行きのある一句に仕上がります。
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