気比祭
autumn 行事

気比祭

けひまつり

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意味・由来

気比祭(けひまつり)は、福井県敦賀市に鎮座する「氣比神宮(けひじんぐう)」で毎年九月初旬(主に9月2日〜15日、例祭は9月4日)に行われる例大祭を指す秋の季語です。「北陸道総鎮守」として古くから崇敬を集める氣比神宮の大祭で、北陸三大祭りの一つにも数えられます。祭りの期間中には勇壮な山車(巡行)や御鳳輦(神輿)の巡行が行われ、敦賀の港町全体が熱気に包まれます。初秋の澄んだ空気や日本海の潮風のなかに響く笛や太鼓の音が、秋の訪れを告げる風物詩として詠まれてきました。

この季語で詠むコツ

気比祭は、日本海に面した港町ならではの風土や歴史と結びつけて詠むと奥行きが出ます。華やかな山車や神輿の熱気をストレートに捉えるのはもちろん、祭りの熱気と背後に広がる日本海の暗さや波の音とのコントラスト、祭りが終わったあとの初秋の夜風の冷やかさや寂寥感などを描き出すと、詩情豊かな一句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・地理・自然:敦賀、湊(みなと)、海、日本海、潮風、月、秋風 ・神事・祭礼:山車、神輿、笛、太鼓、提灯、宮巡り ・情景描写:暮れそむ、暗し、響く、人波、去る

気比祭」の俳句例 (3件)

気比祭太鼓ひびきて海暗し
飴山絹【現代語訳】気比祭の威勢のいい太鼓の音が響き渡り、その向こうの日本海は暗く広がっている。 【鑑賞】祭りの音(聴覚)と夜の海の暗さ(視覚)を鮮やかに際立たせた名句です。陸地で鳴り響く太鼓の熱情と、広大で無口な日本海の暗闇との対比が、北陸の初秋らしい厳かな風情を醸し出しています。
気比祭見て帰りたる湊かな
阿波野青畝【現代語訳】気比祭の賑わいを見物して、敦賀の湊町へと戻ってきたことだなあ。 【鑑賞】祭りの熱狂からふと離れ、潮の香る湊へと戻ってきた瞬間の余韻を描いた句です。華やかな祭りの賑わいと、夜の港の静けさや広がりが対比され、旅情と秋の気配がじんわりと伝わってきます。
気比祭杉の梢の月高し
松本たかし【現代語訳】気比祭の夜、神社の杉木立の梢の上に高く月が昇っている。 【鑑賞】古社ならではの荘厳な杉木立と、その上空に冴え渡る秋の月を捉えた一句です。地上の祭りの喧騒を包み込むような、神域の清らかな静けさと秋の夜空の高さが格調高く表現されています。

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