案山子

案山子

かがし・かかし

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意味・由来

案山子(かかし・かがし)は、秋の田畑で作物を鳥獣の被害から守るために立てられる人形のことで、三秋(秋全般)の季語です。語源は獣肉などを焼いて強い臭いを放ち獲物を遠ざけた「嗅がし(かがし)」に由来し、時代を経て竹や藁、古着などを用いて人の姿を模した人形へと変化しました。黄金色に実る稲穂の中にぽつんと立つ姿は、豊かな実りと同時に、どこか秋の哀愁やユーモラスな人間味を感じさせます。

この季語で詠むコツ

案山子は一本足で立ち尽くす姿や、着古した服をまとった姿など、人間味あふれる風情を持つため「擬人化」と非常に相性が良い季語です。単に風景として置くだけでなく、案山子が見つめている景色、夕暮れの影、吹き抜ける秋風との関わりを描くことで、寂寥感や温かみ、時にユーモアを引き出すことができます。表情や姿勢を細やかに観察して写生するのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・情景・時間:「夕日」「暮色」「月夜」「棚田」「黄金(こがね)波」「稲穂」 ・具象物・装い:「菅笠(すげがさ)」「古着」「一本足」「雀」「縄」 ・心情・状態:「傾く」「立ち尽くす」「淋し」「見守る」「風に吹かれ」

「案山子」の俳句例 (5件)

案山子ものいはゞ猶さびしいそ秋の暮
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
世の中につれぬ案山子の弓矢哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
試みに案山子の口に笛入れん
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
君が代は案山子に殘る弓矢哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
案山子にも目鼻ありける浮世哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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