池の坊立花

池の坊立花

いけのぼうりっか

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意味・由来\n「池の坊立花(いけのぼうりっか)」とは、京都・六角堂(頂法寺)の僧坊である池坊(いけのぼう)が室町時代から江戸時代にかけて大成させた、伝統的な華道の様式「立花(りっか)」を指す季語です。仏前に供える立て花から発展した立花は、山水の大自然の景観をひとつの花瓶の中に表現する厳格かつ豪壮な生け花です。特に秋は紅葉や菊など多彩な草木が揃い、立花会が盛んに催されたことから、秋の美意識や静寂な風情を象徴する季語として定着しました。\n\n### この季語で詠むコツ\n池の坊立花は、単なる「花瓶の花」ではなく、大自然の調和や格式高い美、そして職人技の緊張感を内包する言葉です。室内の静けさ、灯火の陰影、あるいは秋の深まりとともに枯れていく草木の風情と対比させると効果的です。華やかさの中に漂う静けさや、生け手の集中する気配などを捉えて詠んでみましょう。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 空間・陰影を表す言葉:床の間、灯影(ひかげ)、障子、薄暗がり、静寂\n- 季節感を深める言葉:夜寒(よざむ)、秋風、名残、紅葉、菊\n- 道具・動作に関する言葉:花鋏(はなばさみ)、水盤、大壺、挿す、整ふ

池の坊立花」の俳句例 (3件)

池の坊もいまだ見知らぬ紅葉かな
宝井其角【現代語訳】立花の名手である池坊でさえ、まだ目にしたことがないほど見事な紅葉であることよ。\n【鑑賞】立花の大家である池坊を引き合いに出すことで、目の前の自然の紅葉の圧倒的な美しさを大胆に称えた一句です。其角らしい洒脱な誇張とウィットが効いています。
池の坊の木蓮立し夜寒哉
高井几董【現代語訳】池坊の手によって木蓮が生けられている、その静かで凛とした夜の寒さであることよ。\n【鑑賞】格式高く生けられた立花の緊張感と、秋の夜の冷え込み(夜寒)が見事に響き合っています。静謐な室内の張り詰めた美しさが際立つ作品です。
花の主問ひ問ひ落す立花かな
松尾芭蕉【現代語訳】この花を生けた主人は誰かと尋ねているうちに、花びらがはらはらと散り落ちる立花であることよ。\n【鑑賞】豪華に生けられた立花を鑑賞しながら作者を尋ねる座の賑わいと、その瞬間にも花が散りゆく無常観の対比が描かれています。時間の経過と静かな哀愁を感じさせる名句です。

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