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「姫雁(ひめがん)」とは、ガン類の中で最も体が小さいヒメガンやシジュウカラガンの仲間、あるいは小柄で愛らしい雁の総称です。秋に北方から群れをなして日本へ渡ってくる雁の中でも、その姿や羽音、鳴き声にひときわ小ぢんまりとした繊細さや可憐さがあることから「姫」の名が冠されました。通常の「雁」が持つ雄大さや寂寥感に加え、どこか守ってあげたくなるような健気さ、はかなさを感じさせる晩秋の季語です。
「雁」一字で詠むときよりも、対象の「小ささ」「愛らしさ」「軽やかさ」に焦点を当てるのがポイントです。雄大に空を覆う雁行というよりは、空の片隅を身を寄せ合うようにして飛ぶ姿や、かすかに聞こえる甲高い鳴き声、風に煽られながらも懸命に羽ばたく様子を描くと「姫雁」ならではの情趣が際立ちます。日暮れの夕空や寒々とした夜空など、広大で少し寂しい背景と対比させることで、その小さく愛らしい存在感を際立たせることができます。
・視覚を捉える言葉:「夕茜」「薄雲」「小さき列」「星月夜」「枯野」 ・聴覚を捉える言葉:「かすかなる声」「細き声」「羽音」 ・情景・心情の言葉:「夜寒」「暮れ急ぐ」「旅ごころ」「小夜時雨」
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