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「花菖蒲(はなしょうぶ)」は、初夏から仲夏にかけて、紫や白、絞りなどの大輪で艶やかな花を咲かせるアヤメ科の多年草です。端午の節句で軒に挿したり湯に入れたりする「菖蒲(しょうぶ)」はサトイモ科の植物で花は目立ちませんが、このサトイモ科の菖蒲に葉が似ていて美しい花をつけることから「花菖蒲」と名付けられました。江戸時代に多くの品種改良が進み、水辺や菖蒲園一面に咲き競う優美な姿は、日本の初夏を代表する風情として古くから親しまれています。
花菖蒲を詠む際は、水の潤いや凛とした立ち姿に注目するのがコツです。群生して咲く菖蒲田の圧倒的な色彩の美しさを描くのも良いですし、一輪だけすっと空へ伸びて開く端正な姿をクローズアップするのも効果的です。また、梅雨時のしっとりとした雨粒を受ける姿や、雨上がりの光を浴びる花弁の質感など、天候や光との対比を意識すると、花の持つ清々しさと気品がより引き立ちます。
・水辺の情景(八つ橋、木道、水鏡、水路、小川) ・動きや光(風、しずく、雨上がり、薄日、影) ・色彩や姿(群青、白、凛と、直立、揺らぐ)