花の山

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意味・由来

「花の山」とは、桜の花が一面に咲き誇っている山のことを指します。俳句の世界で単に「花」といえば「桜」を意味するため、この季語は桜色に美しく染まった春の山そのものを表します。奈良の吉野山のように古くからの名所はもちろんのこと、里山や遠くに見える山々が山桜などで淡く白や薄紅色に霞むように咲き満ちている壮大で華やかな情景を詠む言葉です。

この季語で詠むコツ

山全体が花に包まれている大きな広がりを捉えるのが基本ですが、遠くから眺めた「遠景」として詠むか、その山の中に分け入った「近景」として詠むかで句の表情が変わります。遠望するなら空の青さや春霞、光の移ろいとの対比を描くと雄大さが出ます。山の中にいるなら、足元の花びらや木々の香、鳥のさえずり、旅の疲れや心の高揚といった五感や内面を描き留めると、季語の持つ華やぎと深みがより一層引き立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・春の言葉:春霞、春風、うららか、遠霞 ・一般的な言葉:麓、峰、木漏れ日、鐘の音、仰ぐ、遥か

「花の山」の俳句例 (4件)

山の花下より見れば花の山
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
花の山二町のぼれば大悲閣
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
乞食の嫁入にぎわし花の山
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
山の名もきゝたし花の山の道
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)

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