筥崎祭

筥崎祭

はこざきまつり

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意味・由来

「筥崎祭(はこざきまつり)」とは、福岡市東区にある筥崎宮(筥崎八幡宮)で毎年9月12日から18日にかけて執り行われる秋季例大祭「放生会(ほうじょうや)」のことです。博多どんたく、博多祇園山笠と並ぶ博多三大祭りの一つとして知られています。「万物の生命を慈しみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する」という神仏習合に由来する儀式で、期間中は参道に数百軒もの露店が立ち並び、多くの人々で賑わいます。祭りの名物としては、葉付きの瑞々しい「新しょうが」や、素朴で美しい絵付けの「筥崎おはじき」、息を吹き込むと軽やかな音が鳴るガラス工芸の「ちゃんぽん(ビードロ)」などがあり、博多の初秋の風物詩となっています。

この季語で詠むコツ

「筥崎祭」は、生きとし生けるものへの感謝という荘厳な宗教的背景と、夜店がひしめく民衆の熱気ある賑わいという二面性を持っています。単に「祭りの賑わい」を描くだけでなく、玄界灘から吹き寄せる初秋の夜風や、博多の町を包む秋涼の気配を取り入れると深みが出ます。また、名物の「新しょうが」の辛みや香り、「ちゃんぽん」の涼やかな音色といった五感を刺激する具体的な小道具に焦点を当てると、臨場感あふれる句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・風物・名物:新しょうが、ちゃんぽん(ビードロ)、おはじき、鳩、潮鳴り ・情景・時間:夕風、夜風、参道、人波、提灯、松原、玄界灘 ・感覚・心情:すずろ(漫ろ)、賑はひ、健やか、灯、露

筥崎祭」の俳句例 (3件)

筥崎の放生会詣で来し人と
星野立子【現代語訳】筥崎宮の放生会に参詣してきたという人と(語り合っていることだ)。 【鑑賞】祭りの会場そのものの喧騒ではなく、参拝帰りの人との出会いに焦点を当てた余情のある句です。「詣で来し人と」と下五を止めることで、相手の楽しげな土産話や、持ち帰った名物の新しょうが・おはじきなどを二人で眺める和やかな情景が読者の心に浮かび上がります。
筥崎の放生会道や新生姜
吉岡禅寺洞【現代語訳】筥崎宮の放生会へと続く参道の露店には、名物の瑞々しい新生姜が並んでいることよ。 【鑑賞】作者の吉岡禅寺洞は福岡出身・在住の俳人です。放生会の名物である葉付きの新生姜が並ぶ参道の賑わいと、秋の訪れを五感で素直に捉えた代表的な句です。ぴりりとした生姜の風味と初秋の爽やかさが生き生きと重なります。
筥崎の放生会近き夜風かな
高浜虚子【現代語訳】筥崎宮の放生会がもうすぐ行われるこの頃の、肌に心地よい夜風であることよ。 【鑑賞】祭りの当日そのものではなく、祭りを間近に控えた時期の博多の夜風を詠んだ句です。厳しい残暑が過ぎ去り、博多の街に秋風が立ち始めた季節の移ろいと、祭りを待ち望む人々の静かな期待感が夜風の感触を通して巧みに描かれています。

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