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「八丈鶇(はちじょうつぐみ)」は、秋の深まりとともにシベリア方面から日本へ越冬のために渡ってくるツグミの亜種です。一般的なツグミに比べて胸や脇、尾羽に赤褐色(赤茶色や煉瓦色)の羽毛が美しく混ざるのが大きな特徴です。幕末から明治期にかけて、伊豆諸島の八丈島で初めて標本が採集・記録されたことからこの名が付きました。大群で渡ってくる普通のツグミと異なり、少数で稀に混じって飛来する珍しい冬鳥であるため、野鳥愛好家や俳人にとっても特別な感慨を伴う晩秋の季語となっています。
「八丈鶇」という七音の季語を活かすには、その独特な「赤褐色の美しさ」と「稀な鳥に出会えた旅情や一期一会感」を焦点に据えるのがコツです。単に「鶇」とするよりも、色彩感や孤高の趣が一段と際立ちます。晩秋の澄んだ空気や夕日、枯れゆく木立のモノトーンの風景の中に、八丈鶇の胸の温かい茜色を対比させることで、秋の寂寥感と生命の息吹を同時に描き出すことができます。
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