御霊祭の御出
autumn 行事

御霊祭の御出

ごりょうのおいで

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意味・由来

「御霊祭の御出(ごりょうのおいで)」は、秋の季語で、京都の上御霊神社や下御霊神社などの御霊祭において、神霊を乗せた神輿が本殿を出発して氏子町内へと巡行(渡御)していく神事を指します。 古来、怨霊を鎮め無病息災を祈るために始まった御霊会が起源であり、荘厳な神輿渡御の始まりを告げる瞬間には、独特の緊張感と秋の訪れを感じさせる風情が漂います。「御出(おいで)」という敬意のこもった京言葉の響きが、古都の祭礼の雅やかさと厳粛さを際立たせています。

この季語で詠むコツ

神霊が動き出す神聖な瞬間や、神輿を迎える町衆の期待感・ざわめきを切り取るのがポイントです。秋の澄んだ空気、馬のひづめの音、太鼓や笛の響き、見物人の動きなど、聴覚や視覚の具体的な描写と組み合わせることで、臨場感あふれる句になります。単なる祭の賑やかさだけでなく、初秋の涼気や神事としての静けさ・格式を意識して詠むと深みが生まれます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 音・動作:辻(つじ)、馬の足音、川瀬、簾(すだれ)を掲ぐ、太鼓
  • 情景・背景:京の町屋、石畳、宮の杉、秋風、白足袋
  • 感覚表現:夕涼し、影冷ややか、厳か、晴れやか

御霊祭の御出」の俳句例 (3件)

御霊の出や川を渡る音
向井去来【現代語訳】御霊祭の御神輿が出御してゆく。その行列が川を渡る水音が厳かに響いていることだ。 【鑑賞】神輿や行列が川を渡る音に焦点を当て、神聖で力強い祭の情景を聴覚的に捉えた名句です。秋の澄んだ空気の中に渡御の水音が際立ち、静と動のコントラストが見事に描かれています。
御霊の出や青簾かけならべ
宝井其角【現代語訳】御霊祭のお神輿のお出ましを迎えようと、家々には青々とした簾がずらりと掛け並べられている。 【鑑賞】神輿を迎える町衆の丁寧なしつらえと、整然と並んだ青簾の美しさを捉えています。京の町の端正な佇まいと祭の格式高い雰囲気が「青簾」の爽やかな色彩によって鮮やかに引き出されています。
御霊の出や日影すずしき宮の杉
森川許六【現代語訳】御霊祭の御出の折、神社の境内にある杉の木陰は清々しく涼しい風情である。 【鑑賞】神社の神聖な大杉が落とす日影の涼しさに着目し、出御の荘厳さと秋の初めの心地よい気候を感じさせます。祭の賑わいの一歩手前にある厳かな静寂を巧みに描写した一句です。

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