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「古簾(ふるすだれ)」とは、何年も使い続けて古びた簾(すだれ)のことです。青々とした竹の香りが爽やかな「新簾(初簾)」に対して、年月を経て日に焼け、飴色に煤けたり、糸が緩んだり竹がほつれたりした姿に趣を見出す夏の季語です。江戸時代の長屋や下町の暮らしなど、人々の飾らない生活の哀歓や、使い込まれた生活用具が持つ特有の侘び寂びが感じられます。単に古くて汚れているというだけでなく、日差しを遮りながら家族を見守ってきた時間の深まりを含んでいます。
「古簾」を詠む際は、簾そのものの傷みや色褪せを客観的にスケッチするのも良いですが、その隙間から漏れ入る光や風、あるいは簾越しに見える外の景色に焦点を当てると詩情がぐっと深まります。長年使い続けてきた暮らしの手触りや、住んでいる人の息遣いをそっと匂わせるのがポイントです。西日の強さや夕暮れの陰影などを対比させることで、古簾が持つ独特の哀愁や静けさが一層際立ちます。
古簾の持つ素朴さや生活感を引き立てる、日常的な言葉や夏の気配と好相性です。 ・情景や光:西日、夕影、路地、土間、吹き抜ける風、埃 ・暮らしの情景:団扇、麦茶、昼寝、縁側、繕い(つくろい) ・夏の自然:夕立、蝉の声、夕凪
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碧の玻璃なる
秋の酒
秋深し
幸を追う道
夕の風
秋宵の
月にたなびく
白きすじ
達磨さん
転んで深き
秋の暮
影あわき
後の月見に
たたずめり
禅僧や
素足のままの
秋深し