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ふくべ

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意味・由来

「瓢(ふくべ)」とは、ウリ科のつる性一年草である「ヒョウタン(瓢箪)」の果実、またはそれを乾燥させて加工した容器を指す秋の季語です。「ひさご」とも呼ばれ、古くから実用の酒器や水入れとして、また風流な鑑賞物として日本人に親しまれてきました。実が熟すと真ん中がくびれた愛嬌のある独特の形状となり、棚からぶら下がるユーモラスな姿や、秋の風に吹かれて枯れゆく風情は、どこか詫び寂び(わびさび)を感じさせます。

この季語で詠むコツ

瓢を詠む際は、その「ユニークな形」や「中身の空っぽさ」に着目すると良いでしょう。緑色の瑞々しい実が棚にぶら下がっている様子だけでなく、秋が深まって茶色く枯れ、カサカサと風に揺れる寂しげな音に耳を澄ますのも趣があります。また、旅人が腰にぶら下げているような酒器としてのイメージを重ねることで、旅情や古典的な世界観を表現するのもおすすめです。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • ぶら下がる、揺れる、棚、軒先(動きや場所を表す言葉)
  • 酒、水、旅人、腰(実用器具としての取り合わせ)
  • 枯れる、軽し、音(秋の深まりや質感を伝える言葉)

」の俳句例 (3件)

瓢より風の出で来る野分かな
宝井其角【現代語訳】ひょうたんの中から吹き出してくるかのように、激しい野分(台風)が吹き荒れていることだ。【鑑賞】ことわざの「瓢箪から駒が出る」をパロディにしつつ、激しい秋の嵐(野分)の勢いを、小さな瓢から突風が吹き出すという奇抜なイメージで捉えたユニークな一句です。
ふくべして猶おそろしきみやまかな
与謝蕪村【現代語訳】山深い中にポツンと瓢箪が実っているのを見て、かえってこの深い山の恐ろしさが身にしみて感じられることだ。【鑑賞】人里離れた深山で見かけた瓢。人の手によって植えられたものなのか、自然に生えたものなのか。そのユーモラスな形がかえって、静まり返った山奥の不気味さや神秘性を際立たせています。
瓢から駒の出さうな日和かな
小林一茶【現代語訳】まるでひょうたんから馬が飛び出してきそうな、実にのどかで不思議な秋の小春日和であることよ。【鑑賞】「瓢箪から駒」のことわざを引用し、何が起きてもおかしくないような、おっとりとしつつもどこかワクワクする秋の好天の気分を、一茶らしいユーモアで表現しています。

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