病雁

病雁

びょうがん

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意味・由来 病雁(びょうがん)は、秋に北方から海を越えて渡ってくる雁の群れの中で、病気や怪我、あるいは老いによって編隊飛行から遅れ、一羽だけ取り残された雁を指す晩秋の季語です。壮大に空を渡る雁の群れと対照的に、落伍して力尽きようとする姿は、古来より流浪の旅情や人間の孤独、命の儚さの象徴として詩歌に好んで詠まれてきました。### この季語で詠むコツ 単に「かわいそう」「哀れだ」という感情を言葉で説明するのではなく、冷え冷えとした夜の寒さ、一羽だけで飛ぶ鳴き声の鋭さ、葦原にひとり身を潜める様子など、具体的な視覚・聴覚の描写によって孤独感を立ち上がらせるのがポイントです。また、病や老いを抱える自己の姿、孤独な境遇を病雁に重ね合わせて詠む(自己投影)手法も非常に効果的です。### 相性のいい言葉・取り合わせ 「夜寒(よさむ)」「夜半(よわ)」「月」「雨」「鳴く声」「芦(あし)」「旅寝」など、夜の冷気や寂寥感、湿った寒さを連想させる言葉と抜群の相性を誇ります。

「病雁」の俳句例 (1件)

病雁の夜寒に落ちて旅寐哉
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)

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