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切麦(きりむぎ)とは、小麦粉を水で練って薄く延ばし、刃物で細く切った麺のことです。現代でいう「冷麦」や「細うどん」の祖先にあたります。手で細長く引き延ばして作る「素麺(そうめん)」に対して、包丁で切り揃える製法からこの名が付きました。江戸時代には、茹で上げた麺を冷水で冷やし、涼味を味わう庶民の夏の定番料理として定着しました。涼やかな喉ごしと小麦の素朴な味わいが好まれ、三夏を代表する生活の季語として親しまれています。
切麦を詠む際には、水気の清涼感や喉ごしの爽やかさをいかに五感で表現するかが鍵となります。茹で上がった麺を冷やす井戸水や氷の冷たさ、器に盛られた麺の白さといった視覚・触覚を捉えると、夏の暑さを忘れさせる涼しさが立ち上がります。また、気取らない日常の昼餉の風景や、家族との団らん、旅籠でのひと休みなど、生活感あふれる場面を描くのにも適しています。素麺よりもやや太く、麺としての存在感や弾力があるため、その素朴な力強さを意識して言葉を選ぶと切麦ならではの風情が引き立ちます。
夏の涼しさを引き立てる言葉や、食卓の道具などとよく調和します。 ・水や涼の描写(冷水、氷、滴、水切り、涼風など) ・器や食具(竹笊、朱塗りの椀、青竹の箸、深鉢など) ・日常の動作や情景(昼下がり、すする、手繰る、井戸端、正午など)
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侘び寂び詠みて
後の月
美しき
碧の玻璃なる
秋の酒
秋深し
幸を追う道
夕の風
秋宵の
月にたなびく
白きすじ
達磨さん
転んで深き
秋の暮
影あわき
後の月見に
たたずめり