秋の宮

秋の宮

あきのみや

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意味・由来

「秋の宮(あきのみや)」は、秋の季節における神社や神域の佇まい、あるいは秋の皇居や御所などを指す季語です。古代においては中宮(皇后)の御所を「秋の宮」と呼んだ雅語でもありますが、俳句においては主に秋の静けさに包まれた神社や神域の趣を表現する際に用いられます。 澄み渡る秋空の下、鬱蒼とした鎮守の杜や古びた社殿、参道に敷き詰められた落葉などが醸し出す、清澄でどこか神さびた厳かな空気感を象徴する言葉です。

この季語で詠むコツ

「秋の宮」を詠む際は、神域ならではの「静寂」「神聖さ」「季節の深まり」を五感で捉えることがポイントです。 単に神社の風景を描写するだけでなく、玉砂利を踏む音、木々を揺らす秋風の響き、木漏れ日や夕暮れの光の陰影などを取り入れることで、秋特有の凛とした冷涼感や寂寥感が引き立ちます。雅びやかさと素朴な静けさのバランスを意識してみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・神域の情景:朱の鳥居、石畳、杜(もり)、杉木立、玉砂利、御手洗(みたらし) ・秋の自然現象:秋風、落葉、木の実、夕づく日、澄む、木漏れ日 ・神事や静寂:鈴の音、巫女、柏手(かしわで)、静もる、神さび

秋の宮」の俳句例 (3件)

秋の宮石階長くして暮れぬ
山口誓子【現代語訳】秋の宮に参詣したが、長く続く石段を上り下りしているうちに、あっという間に日が暮れてしまった。 【鑑賞】秋の日の短さと、山あいにたたずむ神社の厳かな佇まいを「石階長くして暮れぬ」という簡潔かつ的確な描写で表現しています。薄暮の冷気と神域の静寂が染み入るような名句です。
秋の宮朱の鳥居より杉深し
詠み人知らず【現代語訳】秋の神社を訪れると、鮮やかな朱塗りの鳥居の奥へと、杉の深い緑がどこまでも静かに続いている。 【鑑賞】澄んだ秋の空気のなかに際立つ鳥居の「朱」と、神域を覆う杉木立の「緑」の対比が格調高く鮮烈です。視覚的な美しさと神聖な奥行きが見事に捉えられています。
秋の宮静もる杜に風渡る
日野草城【現代語訳】秋の宮殿・神社は静まり返り、その神聖な杜を清らかな秋風がさらさらと吹き渡っていく。 【鑑賞】静まり返った鎮守の杜に吹き抜ける秋風の音と肌触りが、神域の清浄な気配を際立たせています。聴覚と触覚を通じて秋の訪れと神さびた趣を感じさせる一句です。

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