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古来の和歌の伝統では「春は霞、秋は霧」と呼び分けるのが通例ですが、秋に立ちこめる薄い靄(もや)やかすみをあえて「秋の霞(あきのかすみ)」または「秋霞(あきがすみ)」と呼びます。春の霞がどこかのどかで潤いと暖かさを感じさせるのに対し、秋の霞は澄んだ冷気や寂寥感、もの悲しさを漂わせているのが特徴です。季節の移ろいとともに現れる幽玄で静謐な大気の美しさを捉える季語です。
春の霞との「温度感の違い」を意識することが最も重要です。秋の霞には、冷ややかな風や澄んだ空気感、枯れゆく自然の気配が潜んでいます。遠くの山並みや夕暮れの光、水辺の静けさなど、秋ならではの静寂や哀愁を帯びた情景と結びつけると、深みのある句になります。「晴れわたる秋空」との対比や、夕暮れ時の淡い光景を描くのも効果的です。
・山や空に関する言葉(野末、遠山、夕日、暮色、峰) ・植物・自然の景物(芒、枯草、水鳥、湖、入江) ・静けさや陰影を表す言葉(暮れゆく、かすか、仄か、淡し、冷やか)
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