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「秋湿り(あきじめり)」は、秋の長雨(秋霖)が続く時期に、大気中の湿気が増して家の中の畳や障子、衣類、調度品などがしっとりと湿気を帯びる現象を指す季語です。夏の蒸し暑い湿気とは異なり、秋の冷気とともに訪れるため、どこか物憂く静かな肌触りを持っています。古くから木と紙でできた日本家屋の中で暮らす人々が、秋の深まりと季節の陰影を肌で感じ取ってきた繊細な生活感覚に基づく季語です。
湿気によって物が重く感じられたり、匂いが立ち上ったり、陰影が濃くなったりする「五感(触覚・嗅覚・視覚)」の微細な変化を捉えて詠むのがコツです。単に「じめじめして不快だ」と詠むのではなく、秋ならではの静寂や落ち着き、少し寂しげな室内の情趣へと昇華させると詩情が深まります。日常のふとした動作や身近な物の手触りに焦点を当ててみましょう。
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