秋彼岸会

秋彼岸会

あきひがんえ

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意味・由来

「秋彼岸会(あきひがんえ)」は、秋分の日を中日とする前後7日間の秋の彼岸に行われる仏事や法要を指す仲秋の季語です。「彼岸」とは迷いの世界(此岸)から悟りの世界(彼岸)へ渡ることを意味し、寺院では先祖の霊を慰める読経や供養が営まれます。春の彼岸会が芽吹きや温かさを伴うのに対し、秋彼岸会は日暮れの早まりや澄んだ空気、秋深まりゆく寂寥感や敬虔な趣が強く感じられるのが特徴です。

この季語で詠むコツ

単なる行事の報告にとどまらず、秋彼岸会ならではの五感の働き(音・香り・光)を捉えることが大切です。寺院の堂内に響く読経や鉦の音、漂う線香の匂い、夕暮れの斜光や境内の静けさなどを具体的に描写することで、仏事の厳かさと秋の季節感を深く表現できます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・寺院や仏具:読経、線香、鐘の音、山門、木魚、障子 ・秋の自然や光景:夕日、夕暮、秋風、影、石段、澄む ・動作や心情:詣づ、手を合はす、供ふ、静けし、厳か

秋彼岸会」の俳句例 (3件)

読経澄む秋彼岸会の夕べかな
松本たかし【現代語訳】秋の彼岸会の法要で、お経をあげる澄んだ声が夕暮れの堂内に静かに響きわたっていることだ。【鑑賞】秋の澄み切った大気と、彼岸会の敬虔で厳かな雰囲気が見事に調和しています。「読経澄む」という聴覚の描写により、秋の夕暮れの静寂と清らかさが際立ちます。
彼岸会や寺の障子の白きこと
高浜虚子【現代語訳】彼岸会の法要が行われている寺の、張り替えられたばかりのような障子の白さが際立って清々しい。【鑑賞】彼岸会を迎える寺院の清潔感や静謐さを、障子の白さという視覚的な一点に絞って捉えた句です。仏事の厳かさと秋の清涼な光が鮮やかに表現されています。
もろびとの詣づる寺や秋彼岸
正岡子規【現代語訳】多くの人々が先祖供養のために次々と参詣に訪れる寺の、秋彼岸の穏やかな様子であることよ。【鑑賞】彼岸の時期に人々が寺に集まる情景を素直に写生した一句です。庶民の素朴な信仰心と、秋の澄んだ季節感が穏やかに描き出されています。

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