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季語辞典
三宅嘯山
俳
1718年 - 1801年
三宅嘯山
作風・特徴
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生涯・略歴
京都の質商、名は芳隆、別号葎亭。望月宋屋に師事。『俳諧古選』『俳諧新選』を著し、太祇・蕪村らと中興俳諧の気運をつくった京俳壇の重鎮。
代表句 (11件)
降るものは松の古葉や日傘
季語: 日傘 (summer)
『類題発句集』
小鷹野や草の靡きに風を知る
季語: 小鷹野 (autumn)
『【現代語訳】小鷹狩りの野で、秋草がさっと靡くのを見て、風が吹き抜けていくのを知ることだ。 【鑑賞】鷹を放つ瞬間には風向きや風の強さが重要になります。草が揺れるかすかな動きに敏感に反応する鷹匠の研ぎ澄まされた感覚と、秋の風情が重なり合う巧みな一句です。』
木葉衣縫はん針なき時雨かな
季語: 木の葉衣 (autumn)
『【現代語訳】降り積もる落ち葉で木の葉衣を縫い合わせたいと思うが、針もないままに冷たい時雨が降っていることだ。 【鑑賞】降りかかる落ち葉を衣に仕立てて寒さを凌ぎたいのに、縫う針さえ持たない山住まいの孤独とわびしさを、冷たく降る時雨とともに詠み上げています。江戸中期の文人趣味とさびの情緒が深く調和した名句です。』
三九日や菊にまじへて薄紅葉
季語: 三九日 (autumn)
『【現代語訳】三九日の祝いの席に、菊の花に添えてうっすらと色づいた紅葉が挿してあることだ。【鑑賞】晩秋の最後の九日を迎え、主役の菊に加えて紅葉し始めた葉が添えられている様子を捉えています。秋が深まり冬へと向かう季節の移ろいと、節句の風雅な室礼の美しさが見事に調和した一句です。』
浅漬の市に買ふてや夜半の客
季語: 浅漬市 (autumn)
『【現代語訳】浅漬市で買い求めた漬物を肴にして、夜更けに訪ねてきた客をもてなすことだ。 【鑑賞】京都の俳人・三宅嘯山による生活感あふれる句。浅漬市で買ってきたばかりのみずみずしい新漬けを、夜遅くにやってきた親しい客人にさっと出して酒を酌み交わす、秋の夜の風雅で温かな交友風景が思い浮かびます。』
延年頭幾代を汲みて菊の水
季語: 延年頭 (autumn)
『【現代語訳】めでたい延年頭の今日、幾世代にもわたって人々が汲み続けてきた菊の霊水を、私もまた感謝していただこう。 【鑑賞】江戸中期の京都の俳人・三宅嘯山の一句。菊の霊水(菊慈童の故事に由来する長寿の水)の伝統の重みと、節句のめでたさを雅やかに詠み上げています。格調高く、王朝風の優雅な余韻が漂う名句です。』
落葉して色なき山となりにけり
季語: 落葉の色 (autumn)
『【現代語訳】色づいていた山々の葉がすっかり散り落ちてしまい、色どりを失った静かな冬の山となってしまった。\n【鑑賞】これまで山を彩っていた落葉の色が地上へ落ち尽くし、山全体が無彩色の静寂へと移り変わる瞬間の寂寥美を捉えています。「落葉」と「色なき」の対比が鮮やかです。』
鴫の羽盛山は夕日の名残かな
季語: 鴫の羽盛 (autumn)
『【現代語訳】鴫の羽毛が美しく生え揃うこの季節、遠くの山には沈みゆく夕日の光が名残惜しそうに残っている。【鑑賞】水辺に集う鴫の艶やかな羽の美しさと、遠山の稜線を赤く染める夕残りの光の対比が絵画的で格調高い句です。秋の夕暮れの静けさと広がりが感じられます。』
下鳥羽の祭や暮るる川の上
季語: 下鳥羽祭 (autumn)
『【現代語訳】下鳥羽の祭りの日、川の上にも夕闇が迫り、次第に日が暮れてゆくことよ。\n【鑑賞】水運の要衝であった鳥羽の情景を川面からの視点で描いています。祭りのざわめきと、川の上に静かに降りてくる夕暮れの対比が美しく、水辺の町ならではの情緒を簡潔に表現しています。』
しはあり草露のこぼれぬ日かずかな
季語: しはあり草 (autumn)
『【現代語訳】しはあり草の上に降りた露が、こぼれ落ちることもなくそのまま乾いていくような日々が重なっていることよ。 【鑑賞】江戸中期の俳人・三宅嘯山の句。秋が深まり、草葉の露さえも静かに留まり枯れていくような日々の移ろいを繊細に捉え、静謐な秋の時間の流れを美しく描き出しています。』
神送り住吉の夜を更かしけり
季語: 住吉の神送 (autumn)
『【現代語訳】住吉大社の神送りを見届けるうちに、住吉の秋の夜はすっかり更けてしまった。 【鑑賞】神送りの祭事に参加し、あるいはその神聖な気配に身を浸しながら、時の経つのも忘れて夜を過ごす作者の敬虔な心情が詠まれています。住吉の晩秋の冷涼な空気感と、厳かな余韻が美しく伝わってきます。』
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