三九日

三九日

さんくにち

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意味・由来\n「三九日(さんくにち・みくにち)」とは、旧暦9月にある3つの「9日」のつく日(9月9日の重陽の節句「初九日」、19日の「中九日」、29日の「後九日・三九日」)の総称、またはその3回目の節句を指す晩秋の季語です。九州の「くんち(お九日)」などの秋祭りの語源とも言われており、実りの秋を祝い、菊酒を酌み交わしたり栗飯を炊いたりして収穫に感謝する風習がありました。9月を通じて深まりゆく秋の移ろいや、節句ごとの名残を惜しむ情緒が込められています。\n\n### この季語で詠むコツ\n三九日は、晩秋の深まりとともに祝祭の賑わいやその後の静けさ、秋の終わりを意識させる季語です。初九日(重陽)から数えて三度目となるため、菊の花が盛りを過ぎて色褪せ始めたり、朝夕の冷え込みが増したりする「季節の深まり」と結びつけると情感が深まります。宴の後の名残惜しさや、一人静かに秋を見送る心境を表現するのにも適しています。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・植物:残菊、乱菊、薄紅葉、栗飯、実り\n・自然・天候:秋深し、秋暮るる、冷やか、夕暮れ、秋気\n・生活・人事:菊酒、祝ひ、膳、盃、名残、灯火

三九日」の俳句例 (3件)

三九日や菊にまじへて薄紅葉
三宅嘯山【現代語訳】三九日の祝いの席に、菊の花に添えてうっすらと色づいた紅葉が挿してあることだ。【鑑賞】晩秋の最後の九日を迎え、主役の菊に加えて紅葉し始めた葉が添えられている様子を捉えています。秋が深まり冬へと向かう季節の移ろいと、節句の風雅な室礼の美しさが見事に調和した一句です。
三九日や雨もよひなる菊の宿
与謝蕪村【現代語訳】三九日の今日、今にも雨が降り出しそうな空模様のなか、菊が咲く宿で静かに過ごしている。【鑑賞】晩秋のしっとりとした曇り空と、咲き誇る菊の佇まいを描いた情緒あふれる句です。祝祭の日でありながら、どこか物静かで落ち着いた晩秋の風情が宿の景色とともに伝わってきます。
三九日や病む身の菊を折りて見る
正岡子規【現代語訳】三九日の佳き日であるが、病床にある我が身は庭の菊を手折ってじっくりと眺めている。【鑑賞】節句の祝い事に華やぐ世間とは対照的に、病床から庭の菊を手折ってもらい、命や季節の移ろいを見つめる子規の静かなまなざしが切なく胸に迫る句です。

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