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「山茂(やましげり)」とは、初夏から盛夏にかけて山々の木々の葉が生い茂り、緑が一面に深まる雄大な情景を表す夏の季語です。春の瑞々しい芽吹きを経て、山の木々が勢いよく葉を広げ、山全体が緑の塊となって盛り上がったかのように見える力強さと生命力を捉えています。「茂り」という大きな季語の中でも、とくに山全体の圧倒的な量感や、深山幽谷の静けさ、昼なお暗いほどの緑の深さを表現するのに適しています。
山茂を詠む際は、ただ「山が青々としている」と情景をそのまま述べるだけでなく、茂りの深さによって生じる「変化」や「五感」に着目するのがポイントです。例えば、木々の茂みによって道や寺院の屋根が隠れている様子、茂りの奥から響いてくる沢の水音や鳥の声、あるいは鬱蒼とした緑がもたらす冷気や木漏れ日などを捉えると、山の奥行きや自然の壮大さが生き生きと立ち上がってきます。広大な視点と、足元の細やかな描写を対比させるのも効果的です。
・沢の音、水音、岩肌(耳に届く音や山の質感を表す無季の言葉) ・石段、山門、古道(深い茂りの中に佇む人工物) ・夕立、青空、木漏れ日(緑の深さを際立たせる光や夏の天候)
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