山吹

山吹

やまぶき

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意味・由来

山吹(やまぶき)は、晩春に鮮やかな黄金色の花を咲かせるバラ科の落葉低木です。古くは『万葉集』の時代から親しまれ、その独特の冴えた黄色は「山吹色」として日本の伝統色にもなっています。細くしなやかな枝が風に揺れ動く様子から「山振り(やまふり)」と呼ばれ、それが転じて「山吹」になったとも言われています。山あいの谷川や水辺の岸辺に群れ咲く姿がよく知られ、室町時代の武将・太田道灌と八重山吹にまつわる逸話でも広く知られています。

この季語で詠むコツ

山吹を詠む際は、その「鮮やかな色彩」と「水辺を好む風情」、「枝のしなやかさ」に着目すると情景が鮮やかに立ち上がります。ただ黄色い花と詠むのではなく、川のせせらぎや岩肌との明暗の対比、春雨にしっとりと濡れて垂れる枝の重みなど、動きや質感を取り入れると深みが出ます。また、春の終わりを告げる花でもあるため、行く春を惜しむ気分をほんのりと重ねるのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・水辺の情景(せせらぎ、渓流、井戸、岩陰) ・春の気象(春雨、春風、春光、夕暮れ) ・動きや様子の言葉(しなう、影落とす、水音、黄を重ねる)

「山吹」の俳句例 (5件)

山吹の中に米つくよめ御かな
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
山吹や宇治の熔爐の匂ふ時
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
駒鳳凰山吹曇りつゞきけり
山吹を見れば芽ぐめり庭焚火
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
山吹や折/\はねる水の月
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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