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「屠蘇延命散(とそえんめいさん)」とは、お正月にいただく薬酒「屠蘇(おとそ)」を製するために用いられる漢方薬の調合薬のことです。現代では単に「屠蘇散」と呼ばれることが多いですが、延命長寿を祈るめでたい意味を込めてこの名で呼ばれてきました。山椒、桔梗、肉桂、白朮、防風などの生薬を紅い絹や白い三角形の小袋に収めたもので、大晦日の夜から酒や味醂に浸して元日の朝にいただきます。「邪気を屠り(ほふり)、魂を蘇生させる」という名の通り、一年間の無病息災を願う新年の厳かな儀礼を支える季語です。
「屠蘇」という季語が酒そのものや祝宴の場を連想させやすいのに対し、「屠蘇延命散」は生薬が入った小袋そのものや、独特のスパイシーな薬の香りに焦点を当てやすいのが特徴です。元旦を迎える準備として前夜から酒に浸す場面や、薬袋の手触り、和紙の包みを開いた瞬間に広がる香気を丁寧に捉えると、生活感の中に新春を迎える特別な緊張感と祈りを描き出すことができます。文字数が七音と長いため、中七や上五・下五の配置を工夫して調べを整えましょう。
・物や色:薬袋、朱の盆、白木、三角、和紙、紅絹、銚子 ・動作や感覚:浸す、沈む、解く、香る、漂う、滲む ・情景や時間:大晦日、除夜、元旦の朝、床の間、神棚、齢