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「耕(たがやし・たがえし)」は、春になって農作業の始まりとして田畑の土を掘り返す作業を指す三春の季語です。冬の寒さで固くなった大地を鍬や鋤、あるいは牛馬やトラクターなどで耕し、空気を含ませて種まきや田植えに備えます。古来、農耕は人々の命を支える根幹であり、冬眠から目覚めた大地に再び命を吹き込む神聖で尊い営みとして親しまれてきました。春の暖かな日差しの中で行われる労働の清々しさと、生命力に満ちた季節感が宿っています。
土の黒さや湿り気、立ち上る土の匂い、鍬を打ち下ろす鈍い音や機械の音など、五感で捉えた具体的な描写を取り入れると、句に臨場感が生まれます。単に作業の様子を描くだけでなく、耕す人の背中や息遣い、遠くに見える山並みや鳥の姿などを配することで、のどかな春の空気感や人間の営みの温かさが際立ちます。日常の景と命の息吹きを重ね合わせるように詠んでみましょう。
・鍬(くわ)や鋤(すき)の音(無季) ・黒土、畝(うね)、畦道(あぜみち)(無季) ・春光(しゅんこう)、春の日(春の季語) ・土の匂い、湯気(無季) ・遠山、青空(無季)