田舟

田舟

たぶね

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意味・由来

田舟(たぶね)とは、足が深く沈み込んでしまうような湿田や深田で、農作業を行う際に使われた小型の平底舟のことです。苗や刈り取った草、肥料などを運ぶために水田に浮かべ、手や棹で押し進めて使いました。水郷地帯や低湿地の農村で古くから用いられ、水が豊かに張られた水田で働く人々の営みを象徴する、夏の生活に根ざした季語です。

この季語で詠むコツ

田舟そのものの素朴な木肌や平らな形を描くだけでなく、水田の水面の揺らぎや、泥を滑るように進む独特の動きに目を向けると生き生きとした句になります。また、青々と伸びる苗の瑞々しさや、夏の日差しの強さ、水の上を渡る風の涼しさと対比させるのも効果的です。現代では見かける機会が少なくなった道具だからこそ、長閑な水郷の風景や、人の手の温もりを感じさせる情景を丁寧に切り取ってみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・水面、波紋、泥、青田、畦道(あぜみち) ・棹(さお)、綱、竹、菅笠(すげがさ) ・南風(みなみ)、夏日、夕立、青空

「田舟」の俳句例 (1件)

大川へ田舟押し出すすゝみ哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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