西大寺会式
autumn 行事

西大寺会式

さいだいじえしき

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意味・由来

西大寺会式(さいだいじえしき)は、奈良市にある真言律宗の総本山・西大寺で毎年秋に行われる「光明真言会(こうみょうしんごんえ)」を指す秋の季語です。鎌倉時代に西大寺を復興した叡尊(えいぞん)上人が始めた法会で、人々の罪過を滅し平和を祈願する厳粛な法要です。 また、この会式に合わせて行われる「大茶盛式(おおちゃもりしき)」でも広く知られています。直径30〜40センチ、重さ数キロにもなる特大の茶碗を両手で支え、参拝者が回し飲みをする伝統行事で、厳粛な法要と庶民的な賑わいが融合した奈良の秋の風物詩となっています。

この季語で詠むコツ

西大寺の境内を満たす秋の澄んだ空気感や、古刹ならではの歴史的な重厚感を背景に据えるのがポイントです。法要の読経や声明の響き、僧侶たちの厳かな所作に着目するか、名物である「大茶盛」のユーモラスで和気あいあいとした光景に着目するかで句のトーンが大きく変わります。参拝者の表情、夕暮れの寺の影、大茶碗を抱える手の温もりなど、具体的な事象に焦点を当ててみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 大茶碗(おおぢゃわん)、茶の湯、回し飲む、両手
  • 声明(しょうみょう)、読経、鐘の音、古刹(こさつ)
  • 秋日和(あきびより)、夕影、回廊、石畳

西大寺会式」の俳句例 (3件)

水輪堂に日陰の入りし会式かな
阿波野青畝【現代語訳】叡尊上人を祀る西大寺の水輪堂に、秋の西日が陰りを見せるころ、いよいよ会式の法要が深まっていく。 【鑑賞】奈良に根ざした名匠・阿波野青畝が、西大寺の秋の法要の陰影と静けさを捉えた一句。西日が落ちていく堂宇の静寂と、法会の厳かな気配が見事なコントラストを描いています。
大茶碗いただきまはす秋会式
富安風生【現代語訳】大きな茶碗を両手でありがたく抱え、次から次へと回し飲んでいく、賑やかな秋の会式であることよ。 【鑑賞】西大寺会式の象徴である「大茶盛」の光景をストレートに詠んだ句です。顔が隠れるほど巨大な茶碗を周囲の人と協力しながら回し飲む、和やかで温かな参拝者たちの交流が目に浮かびます。
会式見る女が多き暮色かな
原石鼎【現代語訳】会式の賑わいを見ていると、夕暮れの薄闇の中に大勢の女性たちの姿がひときわ目立っている。 【鑑賞】秋の日の暮れゆく境内において、法会に集う人々の華やぎを捉えた一句。秋の夕暮れの哀愁と、会式に集まる女性たちの鮮やかな賑わいが情感豊かに交差しています。

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