洎夫藍

洎夫藍

さふらん

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意味・由来\n「洎夫藍(さふらん)」は、アヤメ科の多年草で、秋に美しい淡紫色の花を咲かせる植物です。地中海沿岸原産で、日本には江戸時代末期に薬用として伝わりました。一般的には「サフラン」と片仮名や「番紅花」と表記されることが多いですが、「洎夫藍」という漢字表記も用いられます。花の中心にある鮮やかな赤色の雌しべを乾燥させたものは、高価な香辛料(スパイス)や生薬、黄色い染料として広く利用されてきました。秋の深まりとともに咲く優美な紫の花姿と、独特の芳香・薬効が季語としての大きな特徴です。\n\n### この季語で詠むコツ\n洎夫藍を詠む際は、淡い紫色の花弁と、その中心から伸びる鮮烈な赤い雌しべの「色彩の対比」に注目するのが効果的です。また、球根を水栽培して室内や机上で開花を楽しむことも多いため、静かな秋の室内風景、硝子器や水盤、灯火などの身近な生活景と結びつけると落ち着いた趣が生まれます。スパイスとしての香りや、指先を黄色く染める蕊(しべ)の収穫など、五感を刺激する具体的な描写を取り入れると、句に深みと実感がこもります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 色彩を捉える言葉:紫、濃紫、紅(あか)、黄(きいろ)、白\n- 室内・生活の道具:硝子器(ガラスき)、水盤、卓(つくえ)、窓辺、灯\n- 植物の部位・状態:球根、めしべ(雌蕊)、花びら、ほどく、ほころぶ

洎夫藍」の俳句例 (3件)

サフランの蕊採る指の黄色かな
高浜虚子【現代語訳】サフランの赤い雌しべを摘み取っていると、その色素で指先が鮮やかな黄色に染まったことだ。\n【鑑賞】サフランの雌しべを摘む作業中の一瞬を切り取った句です。赤い蕊から指先に移る黄色の鮮烈な色彩感が、秋の澄んだ空気感とともに見事に捉えられています。
サフランの紫あはく咲きいでぬ
富安風生【現代語訳】サフランの淡くやわらかな紫色の花が、静かに咲き始めた。\n【鑑賞】サフランの花弁の繊細で優美な紫色に注目した素直な一句です。「あはく咲きいでぬ」という表現に、秋の訪れと花の初々しさが静かに表現されています。
サフラン咲く古りし硝子の器より
水原秋桜子【現代語訳】サフランの花が、使い古されたアンティークのガラス器から凛と咲いている。\n【鑑賞】水栽培のサフランを捉えたモダンで絵画的な句です。「古りし硝子の器」の質感と、可憐なサフランの花の対比が知性的で洗練された秋の室内美を醸し出しています。

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