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「大猿子(おおましこ)」は、スズメ目アトリ科に属する冬鳥(または秋の渡り鳥)です。「猿子(ましこ)」とは、顔や体が猿の顔のように赤みを帯びていることから名付けられた鳥の総称で、その中でも体がひと回り大きい種を「大猿子」と呼びます。雄は頭部や胸、背中が美しい鮮紅色(ルビー色)に染まり、銀白色の羽毛が混じる非常に気品のある姿をしています。晩秋から冬にかけてシベリアなどから日本の山地や高原に渡来し、草木の種子や実を啄みます。寂しげな初冬の山の中で、ひときわ目を引く美しい紅色が印象的な季語です。
大猿子を詠む際は、その「鮮やかな紅の色」と「山深い寒気・静寂」の対比を描くのが基本のコツです。渡ってきたばかりの晩秋の山、枯れ始めた木々、初雪の気配が漂う谿(たに)など、周囲の色彩が失われていく風景の中に、ぽっと灯がともるように現れる赤さを捉えると、鳥の美しさと季節の深まりが鮮烈に際立ちます。
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