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「旧臘(きゅうろう)」とは、「去年の十二月」や「昨年の暮れ」を意味する新年の季語です。「旧」は過ぎ去った前年を指し、「臘」は陰暦十二月の異称である「臘月(ろうげつ)」に由来します。臘月は、年の終わりに狩猟の獲物を神々に捧げて先祖を祀る古代の祭祀「臘祭(ろうさい)」が語源となっています。年が改まり、すがすがしい新年を迎えた立場から、つい数日前まで続いていた慌ただしい年末の日々を振り返るときに使われる、格調高く少し改まった響きを持つ言葉です。
年が明けて穏やかに流れる時間の中で、ふと思い出される「年末の記憶」や「去年の名残」を詠み込むのが基本です。新年の晴れやかで静寂な空気感と、旧臘の慌ただしさや寒さ、あるいはやり残した事柄とを対比させると、句に深い奥行きが生まれます。単に過去の事実を説明するのではなく、「明けてみればあっという間だった」という感慨や、新春の光の中に残る去年の影を捉えるように詠むと、余韻のある作品に仕上がります。
去年の余韻を感じさせる具体的な物や静かな情景とよく調和します。 ・事物:年賀、文(ふみ)、片付、日記、机、掃き残し ・自然・風景:名残雪、日射し、静けさ、寒気 ・心情・動作:偲ぶ、届く、癒ゆる、旅寝、ほどく