葛掘る
autumn 生活

葛掘る

くずほる

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「葛掘る(くずほる)」は、和菓子や葛粉、あるいは漢方の葛根湯の原料となる、葛の肥大した根(葛根)を土中から掘り出す作業を指す季語です。葛は日本全国の山野に自生する非常に生命力の強い植物ですが、その根は地中深く、時に数メートルにも及ぶため、掘り出すには斜面を切り崩し、鍬やシャベルを用いて泥まみれになる大変な重労働を伴います。主に、根に栄養分(デンプン)が最も蓄えられる晩秋から冬にかけて行われる、力強くも過酷な山仕事です。

この季語で詠むコツ

葛掘りは険しく深い山中で行われることが多いため、「人間の骨折れる労働」と「山の厳しくも静かな大自然」を対比させて詠むのが効果的です。一鍬(ひとくわ)入れるごとに土から立ち上る匂いや、吹き抜ける冷たい風、暗くなる谷の気配など、五感に訴えかける具体的な描写を取り入れることで、泥臭くも生き生きとした生命力にあふれる句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 労働・動作:鍬(くわ)、泥、息白し、背負う、掘りあてる
  • 自然・気候:谷、夕日、冷気、山風、影、赤土
  • 感覚・状態:ずっしり、重き、冷たき、深き

葛掘る」の俳句例 (3件)

葛掘に風の吹きゆく深谷かな
飯田蛇笏【現代語訳】葛を掘り出す作業をしている、この深く険しい谷底を、冷え冷えとした風が吹き抜けていくことよ。 【鑑賞】山深い日陰の谷底で行われる過酷な葛掘りの現場。そこを吹き抜ける風の冷たさは、労働の厳しさを際立たせると同時に、人間の営みを包み込む大自然の圧倒的な静寂を感じさせます。
葛掘るや日影たちまち谷を去る
芝不器男【現代語訳】一心に葛を掘り起こしていると、山間の谷底にはあっという間に影が差し、日の光が去っていってしまった。 【鑑賞】日が短い季節の、山中における時間経過の早さを捉えた句です。作業に没頭している主体の主観的な時間と、たちまちに日を陰らせる自然の冷徹な動きが、見事な映像美となって表現されています。
葛掘や一ト鍬ごとに山の冷
渡辺水巴【現代語訳】葛を掘ろうと一鍬(ひとくわ)土に入れるたびに、土中から、そして山全体から冷気が立ち上ってくるようだ。 【鑑賞】深く土を穿つたびに、秋(冬)の山の冷酷な厳しさが肌に迫ってくる感覚を「一ト鍬ごとに」と身体感覚で見事に捉えています。労働の熱気と山の寒気のぶつかり合いが、緊迫感を生んでいます。

みんなの「葛掘る」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「葛掘る」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語