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「黒胡麻(くろごま)」は、秋に収穫期を迎えるゴマ科の一年草「胡麻」の種子のうち、種皮が黒いものを指す秋の季語です。胡麻は夏に淡い筒状の花を咲かせた後、秋になると莢(さや)が熟して弾け、小さな実を実らせます。黒胡麻はその特有の強い芳香とコク、深い色合いが特徴で、古くから滋養強壮の食材としても重宝されてきました。俳句においては、小さな粒の黒い色彩、擂(す)ったときに立ちのぼる芳ばしい香り、あるいは擂り鉢を当てる台所の生活感や静けさを演出する季語として愛されています。
黒胡麻は視覚(粒の小ささ・艶やかな黒)、嗅覚(豊かな香ばしさ)、聴覚(擂鉢で擂る音や莢から弾ける音)、触覚・味覚など、五感をフルに使って描写しやすい季語です。単なる食材としての描写にとどまらず、黒胡麻を擂る音から「秋の夜長」や「暮らしの侘び・静けさ」を浮き彫りにしたり、白や赤の食材との色彩対比を意識したりすると句に立体感が生まれます。日常の素朴な暮らしや夕餉の温もりを表現するのにも適しています。
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風に籠れる
鹿のこゑ
青沼に
若き日の我
もみじ狩り
吾も世も
秋を抱ける
明日かな
風の背を
追うて紅葉の
散り頻る
前線が
流るる列島
紅葉染め
街路樹の
露弾き飛ぶ
紅葉狩り