紅樹
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紅樹

こうじゅ

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意味・由来

「紅樹(こうじゅ)」とは、秋になって美しく赤色に染まった木々、またはその紅葉している木そのものを指す言葉です。単に「紅葉(こうよう)」と言うよりも、個々の木としての立体感や、森や林としての広がりがより強調されます。漢詩に由来する格式高い響きを持っており、格調高くどこか寂寥感を漂わせる風景を描写するのに適しています。

この季語で詠むコツ

紅樹の「赤さ」や美しさを直接的に描写するだけでなく、光の移ろいや周囲の色彩との対比を意識することが大切です。夕暮れ時の光の減衰や、まだ色づいていない周囲の常緑樹(青葉)との対比を描くことで、紅樹の鮮やかさと、深まりゆく秋の冷涼な空気感を際立たせることができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 光と影を表す言葉(日かげ、夕日、月光、薄れる)
  • 数や対比を示す言葉(一木、群れて、交じりて、青き)
  • 晩秋の気配を表す言葉(寒し、暮るる、風、静か)

紅樹」の俳句例 (3件)

紅樹なほ暮れきらざるに月出でぬ
水原秋桜子【現代語訳】紅葉した木々が、まだ夕闇に沈みきっていないというのに、もう東の空から美しい月が昇ってきた。【鑑賞】夕暮れ時の淡い残光の中に浮かぶ赤い木々と、夜の訪れを告げる月との対比が非常に幻想的です。色彩感覚に優れた秋桜子らしい、一幅の絵画のような美しさをたたえた名句です。
紅樹より日かげのうするる寒さかな
飯田蛇笏【現代語訳】紅葉した木々に差し込んでいた日の光が次第に薄れていき、それとともに秋の冷たい寒さが身にしみて感じられることだ。【鑑賞】美しい紅樹から光が失われていく視覚的なプロセスを通じて、気温の低下という触覚的な感覚を見事に表現しています。晩秋の静寂と厳しさが漂う句です。
紅樹に交りて一木青きあり
正岡子規【現代語訳】あたり一面が美しく色づいた紅葉の木々の中に交じって、一本だけまだ青々と葉を茂らせている木がある。【鑑賞】すべてが赤く染まる秋の極みの中で、あえて「青い一木」に焦点を当てることで、全体の色彩の鮮やかさを引き立てています。子規の鋭い観察眼が光る客観写生の好例です。

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